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実際に開業を経験したドクターの声をお届けする開業医のリアルストーリー VOL2
東急東横線の都立大学前駅から徒歩1分の好立地に、2019年2月に開業したもも耳鼻咽喉科。患者さんの通いやすさと、ご自身の子育てのしやすさを考え、駅近にこだわりました。 クリニックの診療体制や設備面での工夫は、どのようになっているのでしょうか。またそれに対する反響は? 引き続き、山崎ももこ院長にうかがいました。
![山崎 ももこ 院長](/kiji/img/special/real_story/profile_vol_2.jpg)
プロフィール
山崎 ももこ
- クリニック名
- もも耳鼻咽喉科
- 科目
- 耳鼻咽喉科、小児耳鼻咽喉科、アレルギー科
- 所在地
- 東京都目黒区平町1‐27‐8 FPC平町ビル3階
- 開業年月日
- 2019年2月
- スタッフ
- 常勤看護師1名 医療事務スタッフ3名(常勤2名)
高齢者も子どもも、気持ちよく過ごせる動線に
――やわらかなピンクをアクセントにした内装で、明るくくつろげる雰囲気ですね。
ここに一番長く居るのは私なので、私自身が居て気持ちいいことを第一に重視しました。
私はボサノバが好きで、その雰囲気に合うようなやさしくくつろげる内装にしたいと業者の方にリクエストしました。
もう1つこだわったのが、診察室を窓側にすることです。一日中、外が見えないのは苦痛ですし、外が見えると「寒いですね」「天気がいいですね」などと、患者さんとの会話のきっかけが作れますので。
![やさしいベージュ色でまとめた院内。山崎院長考案の、ピンクのもものマークがアクセントに](/kiji/img/special/real_story/img_vol_2_003.jpg)
――入り口にはベビーカー置き場があり、院内には子どもの遊ぶスペースもあります。
小さい子ども連れのお母さんも多く来られるので、どちらも必要なものです。
医院だからといって、あまり子どもに「静かにしてね」と言いたくはないですから、子どもが退屈せずに過ごせる場所は大切です。
ただ、私は大学病院時代にめまいを専門にしてきたので、当院にはめまいの患者さんも来られます。
そうした患者さんには、小さなお子さんが騒いだり泣いたりする声は負担になります。ですから、両者にとって気持ちよく過ごせるような動線を心がけました。
まず、受付から入って一番奥に診察室、手前に処置室等を設け、廊下に沿ってソファを設置して、各室の前で患者さんにお待ちいただくようにしました。
子どもが遊ぶスペースも一番奥です。こうすることで、入り口付近に人が溜まらないようにできるわけです。
めまいの方はお子さんと距離をとることもできます。
![3階の入り口前にはベビーカー置き場が。子連れの患者さんにはうれしい配慮](/kiji/img/special/real_story/img_vol_2_004.jpg)
![廊下の奥から順に、診察室、処置室、問診室と並び、各室の前の廊下にソファを設置。患者さんが一か所に滞留しない仕組みになっている](/kiji/img/special/real_story/img_vol_2_005.jpg)
![廊下の突き当りには、子ども用のイスとテーブル、折り紙を用意。子どもが退屈せずに待つことができる](/kiji/img/special/real_story/img_vol_2_006.jpg)
――事務システムに関してはいかがですか。
インターネットの予約システムを導入しています。
まだ、患者さんが多くないこともあり、今のところそれほどお待ちいただかずに診察できます。
高齢の患者さんはインターネット予約になじみが薄く、予約なしで来られる方も多くいらっしゃいます。そこで、予約なしで来院されても対応できるようにしています。
自動精算機は、多分、都内の小規模クリニックでは初めての導入だと思います。
患者さんにとっては精算の待ち時間が大幅に短縮されます。またスタッフにとっても、お金の受け渡しをしないで済みますし、金額合わせも不要になるので、楽になります。
ただ、機械が苦手な患者さんもいらっしゃいますから、そういうときには、スタッフがお手伝いさせていただいています。
![自動精算機があるので精算がスピーディーに。医療事務スタッフの負担も軽減](/kiji/img/special/real_story/img_vol_2_007.jpg)