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新型コロナウイルス感染拡大で、地域医療構想はどうなるか


 (2020年7月)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2025年に向けて進められていた「地域医療構想」の優先順位が後ろに下がっているようです。

とくに、2020年9月までに検討するとされていた、近隣に代替可能性のある440の公立、公的医療機関等の再編統合については、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、「時期あるいは進め方についても改めていろいろなご意見を聞きながら、整理をしていきたいと思います」※1
と6月5日の会見で加藤厚生労働大臣が述べました。

「地域医療構想」は、2025年以降も進む少子高齢化と人口減少、それに伴う医療人材不足に対応するために、2040年を見据えた医療供給体制(医療ニーズに応じたヒト、モノの配置)の改革※2 へ向けた取り組みです。
ところが、この構想によって特に地方で進んでいる病院の再編・統合構想が、今回のコロナ禍で問題になっています。

幸いコロナ第1波は、感染が地方へは大きく広がらなかったため、医療崩壊に至るような事態にはなりませんでしたが、これから来るであろう第2波、第3波では、パンデミックは大都市だけとは限りません。
そうなったとき、地方でもきちんとした医療体制が組めるのかどうか、不安は尽きないところです。

さらに日本は感染症対策に十分な対応ができていないということが明らかになりました。
実際、2009年のH1N1インフルエンザに対するECMO成績では、日本は他の先進国と比べて劣っていたと報告されていました 。※3
これを受け、その後、ECMOプロジェクトなども開始されたにもかかわらず、今回の新型コロナウイルス感染拡大でも、ECMOを扱えるスタッフ不足という問題は解決していません。

一方、地域の診療所、クリニックは、患者の受診控えによる経営悪化が大きな問題になっています。
ところが、病院の経営悪化は、コロナ患者を受け入れている病院でも起こっており、さらなる国の支援が必要な状態です。
こうした状況を受け、新型コロナ専門家会議では、第2波に向け、「重症度別の医療提供体制」を確保するよう提言を出しました。※4

これによりますと、PCR検査の拡充、医療機関の役割分担、空き病床の状況把握等、都道府県は早急に体制を整えるべきと、方向性を示しました。
つまり第2波以降は、実質、発熱患者、コロナ疑い患者の受診を断ってきた地域のクリニックや診療所も、役割を担わされるということになります。

ワクチンもなければ、治療法も確立していない状況で、かかりつけ医として何をすべきか、医療機関相互間での協力体制の確立など、地域の医師会を巻き込んでの早急な対応が求められています。

(ブランディングエディター:内田朋恵)


※1 https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00250.html
※2  https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000516866.pdf
※3 https://www.jrs.or.jp/quicklink/journal/nopass_pdf/ajrs/003060777j.pdf
※4 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000635411.pdf

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