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抗生物質、ウイルスに効かず 正しく理解している人37%


 (2020年1月)

風邪やインフルエンザの流行が気になる季節になりました。今シーズンはインフルエンザの流行開始が早く、慌ててワクチン接種をする人が多かったようです。また新しい治療薬「ゾフルーザ」を子どもが服用した場合、耐性のあるウイルスが発生しやすいことがわかったという報道もありました。ウイルス耐性については、ほかにも、A型インフルエンザウイルスがアマンタジン(商品名シンメトレル)に耐性を持つことが知られています 。
また、抗生物質の薬剤耐性については重要テーマであり、厚生労働省もアクションプランを作成して対応しています。

日本では、ただの感冒や急性気管支炎で受診した場合でも、抗菌薬を処方している医師が一定数いることがわかっています 。実際、経口セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライドといった広域抗菌剤の使用量が極めて多いことが指摘されており 、厚生労働省は「広域抗菌薬の使用量を2020年までに半減し、抗微生物薬全体の使用量を3分の2とする」 目標を掲げました。

それを受け、2018年度の診療報酬改定では、「抗菌薬適正使用支援加算」や「小児抗菌薬適正使用支援加算」が創られ、急性感冒などには抗菌薬を使用しても治らないことをきちんと説明することに対して、一定の評価をする措置が取られています。

抗菌薬については、さらに患者が自己判断で服用をやめてしまうことも問題になっています。これは内閣府が今年8月22日~9月1日に行った世論調査 で明らかになりました。 この調査によると、抗生物質が「細菌が増えるのを抑える」ということを知っている人は66.2%いた一方で、「風邪やインフルエンザなどの原因となるウイルスには効かない」ことを知っている人は37.8%と4割にも満たないことがわかりました。

また、抗生物質を「指示通りに飲まないことがある」と答えた人も13.0%おり、特に「自分自身で判断して、医師や薬剤師の指示を守らないことがある」人が2.8%いることも明らかになりました。
「抗生物質を正しく飲まないと、薬剤耐性菌が体の中で増えるおそれがある」こと知っている人は、53.7%と約半分であり、抗生物質と薬剤耐菌性の問題は、まだ十分に理解が進んでいません。

風邪に抗生物質は効かないにもかかわらず、患者の求めに応じて仕方なく処方している医師がいる一方で、小児科医を対象としたインターネットによる調査などによると、「回答者の60%はかぜ症候群の患者に抗菌薬をほとんど処方していなかった 」という結果も出ています。

抗生物質の適正使用については、医師や薬剤師が患者に丁寧に説明していくことはもちろんのこと、患者側への教育も必要になっています。

(ブランディングエディター:内田朋恵)

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