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診療報酬点数と改定対策

  1. 診療報酬点数表の基本構成は基本診療料と特掲診療料。

医院経営で医療の質の次に気を配らなければならないのが診療報酬です。診療報酬は、医療行為に対して決められた公的な価格表であり、医院の売上を左右する要因です。

診療報酬点数が書かれている診療報酬点数表は、分厚く複雑怪奇なものとなっています。「・・・以外に加算」「厚生労働大臣の定める・・・は・・・」といった記載が多く慣れるまで時間がかかるため、難解な本だと思われています。さらに、点数のことをわかってきたころには診療報酬点数改正がありルールが変わっていることも珍しくありません。こんなところが診療報酬点数表に対して取り組みにくいと感じられる部分ではないでしょうか。

医院経営においては収入の源泉である診療報酬点数は避けては通れません。そこで、診療報酬点数のポイントをおさえることで効率的に診療報酬点数の算定を行うことができます。これから診療報酬点数と改定対策のコツについて説明します。


1.診療報酬点数表の構造

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図1 診療報酬点数表の構造1

診療報酬点数の構造は、図1のように基本診療料と特掲診療料から構成されています。基本診療料は、診療毎、若しくは、毎日算定できるものであり、基本料金的な特性を持ちます。また、特掲診療料は医療行為を行った分だけ算定できるようになっています。診療報酬の算定は、基本的に日付毎に基本診療料と特掲診療料の合計で計算されます。

基本診療料と特掲診療料をもう少し掘り下げていくと図2のようになります。基本診療料は、外来と入院に分けられます。外来については初・再診料、入院については入院料等に分類されます。医院の経営においては外来が中心であることを考えると初・再診料について知っておけば十分だと考えます。

表2.基本診療料と特掲診療料
特掲診療料 放射線治療
麻  酔
手  術
処  置
精神専門療法
リハビリテーション
注  射
投  薬
画像診断
検  査
在宅医療
医学管理等
基本診療料 入院料等 初・再診

例えば、図3のように初診料について診療報酬点数を図示しておくと算定に関して頭の中が整理されます。診療報酬点数で「保健医療機関が表示する診療時間以外の時間(深夜(午後10時から午前6時までの間をいう。以下この表において同じ。)及び休日を除く。以下この表において同じ。)、休日(深夜を除く。以下この表において同じ。)又は深夜において初診を行った場合は、それぞれ所定点数に85点、250点又は480点(6歳未満の乳幼児の場合においては、それぞれ所定点数に200点、365点又は695点)を加算する。」書かれていたとするとこれを毎回読み解くと疲れてしまいます。

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図3 初診料のしくみ(出所:医療費のしくみ)

図3を簡単に説明すると初診料は、診療時間内か時間外で最初のロジックの分岐があります。次に、年齢による分岐があります。6歳以上か6歳未満かで分けられます。時間外については、時間外、休日、深夜の順に点数が高くなっています。時間外とは標榜している診療時間外(営業時間外)、休日とは日曜日と祝日(日曜日と祝日を診療すると標榜している場合は認められない。)、深夜は夜の22時から朝6時までと定義されています。

また、夜間早朝等加算については標榜している診療時間内でも夕方18時から朝の8時までは算定できる点数となっています。  仮に、6歳以上が深夜に受診したとなると初診料270点+深夜加算480点で850点となります。

次に、特掲診療料については、医学管理等や検査と標榜診療科における特徴的な部分を理解していれば大抵のことについて対応可能です。上記以外のリハビリについては、仕組みが単純であるため一度、ななめ読みした程度でも理解可能です。また、医院の機能によっても違う投薬については院外処方としてしまえば、処方箋の部分だけ理解することで診療報酬点数については十分なのです。

診療報酬点数は非常に難解に書かれていますので、図示したり単純化することが理解する一番のコツです。


2.診療報酬改定と対応

介護保険における診療報酬改定への対応は、社会保障審議会が示した方向性とこれまでの診療報酬改定の方向性を考えるとある程度想定できます。まずは、診療報酬改定の方向性を予想することが一番の対策と対応となります。

ここ10年の診療報酬改定は、外来診療と診療所に対する厳しい改定でした。国民医療費の財源不足から外来診療の受診抑制と単価を抑える動きがありました。

長期処方の解禁やジェネリック医薬品の推進、再診料の点数を病院と同等とすること、外来診療料への算定規制といったことは全て医療財源の効率的な配分という名の下の抑制でした。これからこういった流れが続くことを予想して、診療所の収支計画を作っていく必要があります。

一方で、政策的に今後も有望な診療報酬点数もあります。在宅医療分野は、入院医療費を効率的に配分するために進められています。入院医療費が高額であればあるほど、在宅医療に対する医療費の配分も行われることが予想されます。これは、厳しいことが予想されている平成24年度の診療報酬改定においてもアップされると言われています。

診療報酬改定に早く対応するためには、これまでの流れを掴むことだけでなく、変化についても素早く気付く必要があります。そのためには、診療報酬点数に慣れ、改定後の違いについて気づけるようになる必要があります。

医院経営においては、外来診療料と診療科に依存した特掲診療料について理解しておくことをお勧めします。

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