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スタッフの本音―雇用条件が文書で提示されると安心

植村さん(仮名)43歳の場合


2ヶ所の個人クリニックに勤めた経験をお持ちの植村さん。
以前の職場と今の職場では仕事のしやすさも人間関係も全く違うそうです。その理由とは?

今は皮膚科のクリニックに勤めています。
医師は院長先生が1人と、非常勤の先生が2人です。
看護師はシフトで働いていますので、普段は顔を合わすことのない人も入れると、全部で10人くらい、医療事務スタッフも5人ほどいます。

これだけの人数がいても、スムーズに業務が進むのは、マニュアルとカンファレンスがあるからだと思います。

マニュアルは、勤務時間に沿って、誰が何をするかが書いてあるんです。
朝は何時に来る、朝来たら誰がどこを掃除する、昼休みにはこれとこれをやっておく、診療後にこれとこれをやっておく、など、誰が見てもわかりやすいように書いてあります。

おかげで、作業内容に曜日によるばらつきがないので、患者さんには、いつ来ても同じように整った印象を持ってもらえると思います。

イメージ

午前中だけ、午後だけといったシフト体制で働いているスタッフもいるので、朝と午後の診察が始まる前には必ず、簡単なミーティングがあります。

ほんの5分くらいなのですが、申し送り事項をスタッフ全員が共有するために大事な時間だと思います。

例えばこのミーティングで、医療事務スタッフがレセプトの整理で忙しい時期だ、という連絡があれば、通常医療事務スタッフがやっているゴミ出しを看護師が率先して担当します。

お互いをフォローする体制ができ、思いやりのある雰囲気で働きやすいのは、このミーティングがあるからだと思います。

また、3〜4ヶ月に1度は、必ずスタッフ全員が集まるカンファレンスがあります。

そのときには、院長から、今年はこれくらいの売り上げ目標をもっていて、現在は何%くらい達成しているといった経営面状況の説明があります。
目標や達成度をスタッフ全員に開示するなんて最初は驚きましたが、全員で一丸となってクリニックを盛り立てていこうという気持ちが強くなりました。

また、各スタッフからは、「こんなことを改善したらどうか」ということや、「患者さんからこんな苦情があったけれど、どう対応したらいいか」といった、日ごろ問題に感じでいることを話します。

そして解決策は院長をはじめスタッフ全員が、対等な立場でアイデアを出し合うので、1人で考えるよりも良い方法が見つかると感じています。

以前勤めていた個人病院ではカンファレンスはあったのですが、看護師だけが集まり、そこに院長が来て、指示を伝達していくだけでした。
看護師の意見を聞いてもらえる場ではなかったですね。

一度、看護師の総意ということで、気になることをその当時主任だった看護師が代表で院長先生に話しに行ったら、院長の気に障ったのでしょうね。

それからしばらく言いにいった人だけが無視されてしまって・・・それ以来、気になることがあっても、誰も何も言わなくなってしまいました。

それに、看護師と医療事務スタッフの交流がなくて、すぐ近くで働いているにもかかわらず、テリトリー意識がすごく強く、敵対とまでは言いませんが、協力しようという気持ちはなかったです。

だからゴミ捨て1つとっても、協力することは一切なく、一方が忙しくても、他方は休憩をしているということもよくあり、関係がぎくしゃくしていて、そのぎくしゃくした雰囲気が患者さんに伝わってしまうこともありました。本当は決してあってはいけないことなんですけどね。

こんな経験から、特にスタッフの少ない個人クリニックは、職種を越えた協力体制が大事だということを実感しています。
今のクリニックに関して言えば、毎日のミーティングと、職場カンファレンスが、雰囲気の良さに、一役も二役も買っている・・・そんなふうに感じています。

ある調査によると、
看護師の約7割が「仕事にやりがいは感じるが、不満はある」と回答し、主な不満として、勤務の過酷さや職場の人間関係の悪さを挙げています。

医院の雰囲気をよくするためには、スタッフの声に十分耳を傾ける必要がありそうです。
その方策の1つとして職場カンファレンスなどを通じた、いわゆる"風通しのよい経営体制"を構築することが大事なポイントとなりそうです。

次回からは、医療事務スタッフの方が登場です。医療事務スタッフに求められている素養や、患者さんに一番近い受付業務を担っている立場から見えてくることなどを探っていきます。

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