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the医院開業|開業医の家族の本音―予定外の開業話。両親の言葉で応援する気持ちに

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開業医をめぐるそれぞれの本音とは?

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家族の本音―予定外の開業話。両親の言葉で応援する気持ちに

塚田さん(仮名)39歳の場合


「みんなの本音」、今回から3回に渡りクリニックを経営している医師のご家族が登場します。

初回は5年前に開業した「塚田クリニック」院長の妻の塚田さんにお話しをお聞きしました。
一家の大黒柱である夫から、勤務医を辞めて開業したいと言われたときの驚きや、開業後の経営への関わり方などをお聞きしていきます。


勤務医の妻として一生を過ごすものと思っていた塚田さんは、
「開業したい」という夫の申し出はすぐには受け入れがたいものでした。
応援を決めた理由とは?

私は薬剤師で、夫とは大学病院で知り合い結婚しました。
大学病院の医師って上からの指示でいろいろなところの病院に派遣されるので、転勤のあるサラリーマンと同じです。
だから私もサラリーマンの妻、夫の勤務先がたまたま病院だった、くらいの気持ちで結婚しました。

7年くらい前に、雇われ院長の話をいただいたんです。

ただ、院長といっても雇われ院長なら、勤務医とそんなに変わらないし、地方都市だったということもあり、その時はお断りしたんです。
この時、私は何も言いませんでしたが、内心はなじみのない地方都市に住むのは不安だなという気持ちがありました。
転勤なら戻ってくる可能性がありますが、院長ならずっとそこに住むことになるかもしれないですからね。

ですから、夫が断った時は正直ほっとし、「これでしばらくは今までと同じ暮らしができる」と思っていました。
私は気がつきませんでしたが、夫はこのことをきっかけに、今まで考えたこともなかった開業に興味を持ち始めたようです。

イメージ

雇われ院長の話をお断りして1年前くらいだった頃、夫が突然「開業したい」と言いだして、本当に驚きました。

開業資金も用意していなかったですし、まだ子どもが小さく、2人目を妊娠中でもあったので、本当に暮らしていけるのだろうか、この子たちの教育資金は大丈夫かしらなど、いろいろなことを考えました。

覚悟を決めたのは、両親に相談した時です。

父は会社員でしたから「医療のことは知らないけれど、夫婦で力をあわせれば大抵のことは乗り越えられると思う」と話してくれました。
母は「反対しては駄目。やりたいことを諦めさせてしまったら、あなたが一生後悔するよ。応援してあげなさい」と言われたんです。
それに、夫が「もしも経営がうまくいかなかったら、クリニックをたたんで、医師不足の地域の診療所で働いてもいいと思っている」と明るく言ってくれたのも、大きかったです。

あまりにも深刻に思いつめた顔をしていたら反対していたかもしれませんが、あの笑顔のおかげで何かあってもこの人なら大丈夫だと感じました。

最終的に私も「子供を育てるなら、自然が多いところも楽しいかもしれない」と考えたりもしていました。

開業にあたって、1つだけ夫に私の希望をきいてもらいました。

私、結婚で大学病院を辞めた後、子供ができるまでクリニックで働いていたんですね。
そのクリニックは事務長が院長先生の奥様だったのですが、事務室での話が院長先生に筒抜けになるので、スタッフ同士、気軽に愚痴を言い合うことができませんでした。

定期的に診察にいらっしゃるご親族からは、「あそこが汚い」とか、「看護師の態度が悪い」などと言われたこともあり、スタッフとしてはとても居心地が悪かったんです。

その時の経験から、私がもし夫の病院で働くことになれば、スタッフが気を使うことになることは容易に想像できました。
なので、出来れば私は夫のクリニックでは働きたくないと思い、夫もそれをわかってくれました。

開業当初1ヶ月くらいの間は、手伝ったこともありましたが、今はクリニックには出ていません。
私は経理などの裏方の仕事のみを手伝っていて、
たまにクリニックに行くことはありますが、そのたびにスタッフのみなさんが気を使ってくださるのがわかるので、夫のクリニックでは働かないと決めたことは間違っていなかったと思っています。

開業にはご家族の理解・協力が欠かせません。

今回ご紹介した事例では、ご両親からの助言が、奥さまの理解に大きく貢献をしていたものと思われます。
また、経営がうまくいかなかった場合のことを前向きに考えておくことも、家族の理解・協力を得るには大事なことといえそうです。

「経営的にはもう大丈夫ですが、心配事はいつまで経ってもなくなりません」と話す塚田さん。
次回は、以前の暮らしと大きく変わったことや将来に向けた不安などをお聞きします。

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