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広告戦略② ホームページの戦略的活用

ホームページは「戦略的」コミュニケーションツール ー問題点に対する処方箋ー
初めていくクリニックは“先ず自分自身で調べる”行動パターンに有効活用されるには・・・?
その「対策」と「戦略」


問題点に対する処方箋

1.ホームページの有効性を認識する

開業前日に行った内覧会には80名程度の来場者があり、ここから院長は口コミによる増患には自信を持っていました。しかし、クリニックがあるのは昼間人口が中心の市街地であり、口コミの形成が比較的難しい地域性がありました。また診療内容の特性からしても、“まず自分自身で探す”行動パターンに対していかにアピールできるかを考えることが最も重要だったのです。

  1. ここでB院長はあらためてスタッフやその家族から、
  2. (1)初めて行く診療所の何を知りたいか
  3. (2)その情報を得るための手段はどうしているか
  4. を聞いてみたところ、知りたい内容(1)は「診療科目や場所、診療日時等の基本的情報」の他に「医師の専門科目」や「医療設備の内容」「連携病院」また「予約の有無」や「自費診療の内容と価格」などが挙げられました。そしてその手段(1)としては、“知人友人の評判を聞く”以外では、やはり“ホームページを見る”が圧倒的でした。

患者さんに選ばれるにはまず自院を認知していただき、そして次に自院の特徴と他医院との違いを感じて足を運んでいただかなくてはなりません。Bクリニックは直接目にする看板などには力を入れていたものの、その広告効果は患者数の推移からみてかなり限定的なものだったと診断できます。後から開業したクリニックにとり、「自院の存在を知っていただくこと」と「来院の動機作り」はどちらも大変重要なポイントとなります。そしてインターネット・ホームページはその対策として今や非常に大きな力を発揮するツールだといえます。

当初ホームページのできに満足していた院長は、この見直しを増患対策の最優先課題とし、先輩から紹介された医療に精通しているホームページ制作会社と打合せを始めました。

2.ホームページ見直しの主な内容

(1)SEO対策
現在、検索サイト上位でヒットさせるSEO(Search Engine Optimization)は一般の商品販売業などにおいては当然のことのように行われていますが、医療機関においても検索において上位表示されることは特定の地域(最寄駅など)から診療所を探す患者さんにとり非常に重要な要素となります。

ただし上位ヒットを維持するためには院長自身が定期的に情報発信するなど地道な努力が不可欠でもありますが、日々の診療に追われる院長が情報発信を継続するには制作会社との連携が不可欠です。そこでB院長は製作会社と相談し“情報発信の状況チェック“と”滞っている場合には連絡を受ける“体制を築きました。

(2)徹底したSME対策
より広範なアクセスが得られるよう定期的にログ解析の提供を受けると共にキーワード対策を行いました。具体的には“水虫“や”ニキビ“の解説を掲載するなど疾患名や症状のキーワードを季節ごとに変更することによりアクセスの増加を期待するものです。

(3)携帯電話との連携
今、インターネット情報源はパソコンから徐々に携帯電話に移行しつつあると言われています。またi-phoneはじめスマートフォンのユーザーも急速に増えつつあることからコミュニケーション機能を充実させることを考慮し、携帯電話からの“お知らせ”閲覧と“予約受付”を可能にしました。さらに患者さんがワンクリックで自院を紹介できる機能も持たせ、口コミのアシストにも使えるようにしました。

なお、見直しにあたっては厚生労働省の「医療広告ガイドライン」や日本医師会が推奨する「医療施設ホームページのあり方」の内容をふまえてそれらを遵守したものになるよう留意しました。

3.実施の効果は・・・

構造転換を図ったBクリニックのホームページでしたが、折しも初夏へ向かう季節でもあり、閲覧数は当初の予想を大きくオーバーして推移しました。そして問診票にある“来院理由”を集計してみると「HPを見て(た)」との記載が目に見えて増加しており、手応えがしっかり感じられるようになりました。また携帯電話からの予約システムも好評で、OLだけでなく男性の新患も増え、その結果HP見直しから5ヵ月目には平均患者数が1日80人程度にまで増加する成果をあげることができたのです。

ここで効果がもうひとつ。患者増に繋がったホームページの見直しに一役かったスタッフたちが、以前にも増してモチベーションが上がり、明るく前向きに笑顔で対応するようになったのです。さらなるプラスの循環が生まれたことはうれしい誤算となりました。

総括

クリニックの広報手段には、診療科目や患者の市場、目指す方向によりマッチするものが違ってきます。媒体としては敷地内看板や駅看板等、また電柱広告や車内広告、さらに院内パンフレットなど様々なものがありますが、中でもホームページは情報を網羅的に直接発信できるなどの点で旧来の媒体より勝っている点が多いといえます。

また最近のホームページは「広報機能」のみではなく「コミュニケーション機能」を持つことで患者さんの利便性に大きく貢献しているものも増えてきており、今やホームページは医療機関にとって“いかに戦略的に活用できるか”が成功の分かれ目となるツールとなっているといえそうです。

(文責:税理士法人町山合同会計)

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