開業の落とし穴 vol.1「ひと編」

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パーフェクト!の先生でも思わず落ちてしまう「落とし穴」

開業には思いがけない危険な穴がいろいろと潜んでいます。
これからはじまる落とし穴シリーズ第1弾「ひと」編では、先輩開業ドクターの多くが頭を抱え誰にも相談できずに悩むことが多いトラブル、「ひと」に関する落とし穴について、実際のクリニックのシチュエーション別にご紹介してまいります!

開業の落とし穴 vol.1「ひと編」

「物件も決まったし、税理士に相談していた銀行の融資もおり、欲しかった医療機器も何とか手に入りそう。さて、あとは肝心な集患戦略をじっくり練り直そう。銀行に提出した事業計画ではまだ甘い。開業はスタートが肝心だからね。。。」

開業は人生の一大決心です。念願の独立・開業の日が近づくと、期待と不安を胸にあれこれ考えを巡らせることと思います。
ところが、上記エピソードの中に、経営の根幹に関わる重要な要素が欠けていることにお気づきになりますでしょうか?そう「ひと」に関することが欠けているのです。経営の4要素※の中でも最初に挙げられる程とても大切な「ひと」に関することが、なぜこのようにして後回しになってしまうのでしょうか。

 それは、開業前の先生方にとって、「ひと」のマネジメント経験が少ない、あるいは苦手にされている傾向が強いことによります。このような傾向は、必ずしも医師の方に限るものではありませんが、一般企業勤務を経て起業する人に比べると、以下の点において、その特徴が顕著です。

  • 職業上、職人気質が強く、部下のマネジメントにはあまり関心を払っていなかった。
  • 勤務医時代に直属部下として、医師以外の職員(開業したら実際に雇うことになる看護師や事務員)を マネジメントしたことがない。
  • 勤務医時代は管理的立場であったとしても、病院で管理職研修や評価者研修などを定期的に受けたことがない。

このため、「ひと」のマネジメントに失敗した場合に起こる損害への認識が甘く、スタッフの採用からその後の労務管理については、「やってみなきゃ分からない」という見切り発車や、「問題が起きたら考えよう」という後手後手対策に陥りがちです。
開業時から一緒にやってきたスタッフだからきっと分かってくれている、言わなくても伝わっている、誰かが上手くやってくれる。
いえいえ、そうはいかず思いがけず落ちてしまうのが「ひと」に関する落とし穴です!

陥りがちな人材マネジメントの「落とし穴」を事前に知っておく!

先輩開業ドクターからこんな話、聞いたことはありませんか?
「遅刻ばかりするスタッフなのに簡単には辞めさせられない・・」
「言えば分かるだろうと思うことが、スタッフ達には全く通用しない!」
「昨日まで普通に勤務していたのに徒党を組んで全員突然辞めた!」

医療技術には自信あり、財務面でも安定、患者さんからの信頼もあつい。
そんなパーフェクトの先生を最も悩ませるのが毎日一緒に働いているスタッフからの「ひと言!」ということもよくあります。

そこで、開業の落とし穴シリーズ「ひと」編では、落とし穴が潜むシチュエーションや、実際にスタッフからの質問と何気なく答えたその結果、痛い「おとし穴」に落ちてしまった事例をご紹介。開業前の今だからこそ知っておきたい知識、おちない知恵袋として本シリーズが先生方のお役に立てれば幸いです。

※経営の4要素:「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」

2015年1月 the医院開業事務局